アレックス・フォワヤール
ワインのセンスは父譲り、味覚の鋭さは母譲り!ボジョレー無双 DNA を引き継ぐサラブレット!


ブルイィの収穫
現オーナーであるアレックス・フォワヤールは、幼い頃から父親のジャンの仕事やワインに接する機会があり、物心がつく頃には、すでにヴィニョロンなることを決めていた。2012 年、高校卒業と同時にボーヌのワイン学校(BTS)に入学。学校で醸造や栽培を学びながら 2 週間おきにプリューレ・ロックのドメーヌで研修を重ねる。2014 年 2 月、ワイン学校卒業後、英語が全く話せなかったアレックスは語学を学ぶ傍ら、他の国のワインづくりも一度体験してみたいと、オーストラリアに飛び 1 年間ワイナリーやレストランで働く。2015 年 2 月に帰国後、父のジャンのドメーヌで収穫終わりまで働き、収穫が終わった後、再び他の国のワインづくりを体験してみたいと今度は日本へ旅立つ。
2016 年、日本帰国後再びジャンのドメーヌ戻り、齢 22 の時に正式に従業員として迎え入れられる。その時、すでに自らのドメーヌを持つことを決めていたアレックスは、夏の間ジャンと一緒にボジョレー中の畑を回り、収穫直前の 8 月にブルイィとコート・ド・ブルイィの畑それぞれ 1ha ずつ計 2ha を購入。そのブドウで仕込んだ 2016年ファースト・ヴィンテージを皮切りに、2017 年 8 月正式に自らのドメーヌを立ち上げる。

アレックスによるヌーヴォーのデレスタージュ
現在、アレックス・フォワヤールは 2ha の畑を1人で管理している。また、自らのドメーヌを切り盛りする一方で、現在も父ジャンのドメーヌの従業員として働いている。彼のワインスタイルは「エレガントな果実味と深みのある味わい」で、まさに父ジャンがつくり出すワインがベースとなっている。そこにさらにブドウの持つフィネスや洗練された旨味を引き出すのが彼の目指すワインの理想型だ。
母のアニエスから見た彼の性格は、物静かで冷静沈着。負けず嫌いなところもあり、その負けん気の強い性格が良い意味で彼のワインに対する厳しい品質のこだわりや、向上心につながっているとのこと。余談だが、彼の趣味はウォータースポーツと食べ歩きで、特にウェイクボードはセミプロ並みの腕前を持っている。食べることに関しては、母親譲りの食いしん坊で、とにかく世界の様々な料理に興味が尽きない。ちなみに、日本に滞在していた時は、蕎麦としゃぶしゃぶ、すき焼きを知ったことが大きな発見だったとのこと。

ブルイィの畑
<もっと知りたい畑のこと>
土壌:ブルイィが花崗岩、コート・ド・ブルイィが花崗岩、シスト混じりの砂地
総面積:2 ha
品種:ガメイ
樹齢:30~60 年
剪定方法:ゴブレ
生産量:40~50 hL/ha
収穫方法:収穫者15人前後でケースを使った手摘み。畑で粒レベルの選果
ビオの認証:なし
<もっと知りたい醸造のこと>
醸造方法:マセラシオン・カルボニック
ブドウを畑で選果後、保冷室でいったん 10℃までブドウを冷やし、その後房のままセメントタンクへ。その前にタンク内に「ピエ・ド・キューヴ」と呼ばれるすでに先に熟したブドウを敷いて醗酵を促し、その上に冷却したブドウを入れていく。この間に二酸化炭素をキューヴ内に加え充満させておく。タンクを密閉のまま 20 日前後マセラシオン。発酵状況を確認しながら数日おきにルモンタージュを施す。マセラシオン終了後、プヌマティックプレス機で 3 時間をかけてプレスをした後、フリーランとアッサンブラージュ。その後、セメントタンクもしくは古樽に移し 5~8ヶ月の熟成。スーティラージュ後、ワインをアッサンブラージュし 2 ヶ月セメントタンクで熟成させてから瓶詰め。コラージュ、フィルターなし。
酵母:自然酵母
マセラシオン期間:セメントタンクで 20 日前後
発酵期間:セメントタンクで 1 ヶ月前後。
熟成方法:セメントタンク、もしくは 228 L 樽
SO2 添加:瓶詰前に 20 mg/L
フィルター:なし
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