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ドメーヌ・ポンコツ

自分が今やれることは、自分が育てたブドウで表現できることを表現するだけ

ドメーヌ・ポンコツ

ドメーヌ・ポンコツ

松岡⽒は、2005 年頃に樽の販売業者が企画したフランスへのツアーで、⼩⼭⽥⽒と出会った。外部との情報交換があまりなかった松岡⽒にとっては、このツアーが⾊々なことを考えるきっかけになったという。その後、中伊⾖ワイナリーでワイン造りをしているうちに疑問に思ったことなどを、⼩⼭⽥⽒に質問するなどして交流を深めていった。 ⼆⼈とも同時期にビオディナミにチャレンジしていることなどを⾒ると、お互いが良い刺激になっていたことがうかがえる。このビオディナミへのチャレンジは、⾼温多⾬な気候の中伊⾖では上⼿くいかなかったが、タイミングを⾒極めることによって、防除の回数を相当数減らせるということを学ぶことができたという。その後、松岡⽒は⾃⾝の勉強のため、⼭梨で⼩⼭⽥⽒と共に⽉に 1 回程度作業をするようになった。その間に栽培から醸造までを⾃ら⾏うペイザナという存在を知り、彼らの考え⽅に共感した松岡⽒は、2012 年頃に⼩⼭⽥⽒に対して、ゆくゆくは⼭梨に移住してペイザナに⼊りたいという話をした。既に松岡⽒の造るワインを知っていて、ブドウ造り、ワイン造りに⾃らと近いものを感じていた⼩⼭⽥⽒は、快くその話を受け⼊れた。その後も⽉ 1 回程度⼀緒に仕事をして、⾃らの仕事を⾒せ、信頼関係を築いていった。そして 2015 年の植え付けのタイミングで⼭梨に移住することを決⼼した。 松岡⽒は、既に市場にあって⾃分が飲みたいと思うものがあっても、それを造りたいとは思はないという。既にあるものを造る必要はないと思っていて、どこにもない美味しいものを造ることを⽬標としている。ただ、松岡⽒の考え⽅に影響を与えたワインがいくつかある。例えばとある⼭梨のワイナリーの⽩ワインを飲んだ時は「俺は誰になんと⾔われようが、こうゆうワインなんです︕」という主張を強く感じ、ワイナリーとしての在り⽅や、製品に対してのこだわり⽅に筋を通していて、実際に飲んでみてもそれを感じることができるという物作りに感銘を受けたという。 ⾃然派ワインへの⼊りになったワインは、前述の樽の販売業者が企画したフランスツアー中に、パリのレストランで⼩⼭⽥⽒がチョイスしたフランソワ・シデーヌ。これは単純に美味しいと思ったという。⼩⼭⽥⽒との出会いと重なっていたこともあり、⾃然派を意識し始めたきっかけになっている。なぜ⻑野や北海道ではなく⼭梨だったのかというと、ペイザナがそこにあったというのがその理由としてとても⼤きい。松岡⽒は場所よりも⼀緒に仕事をする⼈が⼤切だと思っている。ワインとブドウは⼈が造るものであり(ワインに⼈柄が表れるということではなく)、造り⼿側として、魅⼒的な仲間の近くで仕事をしたかった。その中でやれることを探すということが、⾃分の⽣き⽅なのだと語ってくれた。

ドメーヌ・ポンコツ

発酵中のジャロピー

ドメーヌ・ポンコツ

農法
今年から始めた⼭梨での栽培。まだ農法などと偉そうなことをいうには、本当に 10 年早いと考えている。降⾬量の多い、ブドウ栽培には厳しい⼟地では、消毒回数も⾮常に多くせざるを得ず、それがワインの味に影響するのではと考えていた。そんなときに⼩⼭⽥⽒との出会いから 2007 年ビオディナミをやり始めることになる。しかし、ある特定の病気だけがどうしてもビオディナミでは⽌めることが出来ず 4 年で断念した。ブドウはまともに収穫されず、⾃分の考えが間違いであることに気づいた。健全なブドウが第⼀であり、それが出来ない⼟地で無理な農法を取り⼊れてもいいブドウはできないという結論に⾄った。しかし、それでも有機合成農薬の使⽤に疑問を感じた結果、それを使わなくても栽培できる⼟地でやろうという結論に達した。 ⼭梨はそれが出来る⼟地であると考えている。すなわち草⽣栽培、無施肥、有機合成化学農薬不使⽤、殺⾍剤不使⽤。⾃分に対して負荷のかからないやり⽅。しかもテロワール(がもしあるなら)をできるだけ忠実に表すことができると思うやり⽅でもある。
ペイザナ農事組合法⼈
ドメーヌ・ポンコツのワインは、ペイザナ農事組合法⼈ 中原ワイナリーにて醸造される。ペイザナ農事組合法⼈(以下ペイザナ)は、⼭梨市,甲州市,笛吹市,甲府市,北杜市を拠点に活動。農業⼈⼝の減少、若者の農業離れが進む中、「⽇本の農業の将来を⾒据え、農地を継承・活⽤し、農業従事者の雇⽤・育成を⽬的として」⼩⼭⽥⽒と四恩醸造の⼩林⽒が理事となり 2011 年に設⽴された。 更に、⾃社の⾼品質葡萄を原料に、より付加価値の⾼いワインの⽣産をペイザナとして実現するため、勝沼町中原に共同醸造所(中原ワイナリー)が 2014 年に設⽴された
葡萄とテロワール
今⾃分がテロワールを語ることは、(やはり)10 年早いと考えている。つまり、乱暴な⾔い⽅だが、今はただ造っているだけに過ぎない。⾃分の栽培で、⾃分の品種で、⾃分がブドウを育てる⼟地で何が産まれてくるか。⾃分が死ぬまでに分かるかも保証できないが、⾃分が今やれることは、⾃分が育てたブドウで表現できることを表現するだけである。⾃分たちの代でできるとも考えていない。まだまだ始まったばかりなのだと思っている。
醸造
⾃家農園葡萄を原料にし、培養酵⺟や酵素、発酵助剤等の使⽤を⼀切⾏わず、葡萄に付着した⾃然酵⺟により発酵を⾏う。また、製品の品質保全のために不可⽋とされる亜硫酸は必要最低限の使⽤とし、極めて天候が不良な年を除きアルコール分上昇を意図した糖分の添加を⾏わない。スパークリングワインにおいても、酵⺟の添加は⾏っていない。


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