2023.12.15
最近暑い日が続いています。蒸し暑い日が続くとビールが美味しく感じますよね。アルコール度数もさほど高くないので一気に飲み干すこともあるでしょう。苦味の特徴のビールは「ホップ」。ビールを飲んでいる時はさほど苦味を感じないと思います。ここが面白ところでホップの苦味は口の中で味覚を感じづらく「のどで知覚される」という点が特徴です。のどにある水を感じる神経が機能し、脳の渇きが満たされたと認知され、のどの乾きがいやされたと感じます。水やお茶よりも炭酸と苦味が刺激となり、のどが渇いた!というストレスを解消するのが「とりあえずビール!」というミラクルワード。2杯目は味わいが少し違った印象になると思います。
ワインは「酸味」で構成されている飲料です。果たしてこの酸味はどんな役割があるのでしょうか?
酸味とは
酸味は年齢関係なく誰でも感じることのできる味覚要素です。この酸味が好きになる度合いは様々で同じものをテイスティングし酸っぱいと感じる人、それほど感じない人もいます。大好きな人、苦手な人とはっきり分かれるのが酸味ではないかと思います。人によって感じ方が違うのでワインを紹介する際は必ず好きな酸味の強弱を聞くようにしています。
ワインの酸の元は大きく二つ。
<1>ぶどう果実の酸
ぶどうは酒石酸とリンゴ酸(青リンゴに最も多く含まれる)で構成されています。
<2>醸造過程で造られる酸
リンゴ酸が乳酸菌の働きで乳酸発酵を起こすことにより醸造中に生成される酸が『乳酸』です。
口に含むと舌のある部分が反応
舌の部位によって感じる味わいが違います。研究者によっては舌全体で全てを感じるため、舌の部位によって味の反応はないという考え方もあるようです。
今回は自分の経験をもとにお伝えしていきます。
舌には約一万個の『味蕾』があると言われます。鏡でご自分の舌を見てみてください。小さなブツブツが味蕾です。これは個人差がありますが数が多い方は味わいとらえやすく、数が少ないからは繊細な味わいが捉えづらい様です。これには長年の食生活が影響するようです。長年化学調味料の多いインスタント食 品などを多く摂取した方は味蕾の数が少ないようです。過去にしっかり出汁を取ったスープの旨味などが伝わりづらく美味しく感じないという方がおられました。
酸味をとらえる部位は舌の中央部側面に集中しています。これはワインだけに限らず口に入れる食品すべてに共通します。口に含んだ時にその部分が強く酸味を判別できると思います。
日頃意識して食事をしていくと感じ取ることができるようになります。舌の部位で他に苦味や甘味を感じる部位はありますがこちらはまたの機会にお話ししますね。
酸味が強いぶどう品種
赤ワインよりも白ワインにはカリウムが多く含まれているためむくみ軽減や利尿作用、殺菌効果など食中毒予防の効果があります。メリットがたくさんあり、適量飲むことにより新陳代謝を促す効果などもあります。
今回は酸味が感じられる代表的なぶどう品種をご紹介します。
<1>シャルドネ(シャブリ)
世界中で栽培されている一番有名なぶどう品種。フランス・ブルゴーニュ シャブリは辛口ワイン代表と言って間違いはないでしょう。「牡蠣にはシャブリ」と言われるほどで生ガキとの食べ合わせで相性がいいことは有名です。牡蠣などの化石を含んだキンメリジャンと呼ばれるシャブリ地区特有の石灰質土壌によってミネラル豊富な白ワインになります。凛とした酸を感じる事のできるシャルドネです。
<2>ソーヴィニヨンブラン
清々しい風味と美しい酸を生み出すぶどう品種。フランス国内はもとより、こちらも世界中で栽培されています。ソーヴィニヨンブラン種のワインの中には青草を思わせる香りの強いものも多くあります。シャルドネより酸は強く感じられると思います。
こちらはしっかり冷やして飲むとハーブやミネラルといった清涼感を感じます。個人的に好きな品種でニュージーランドのソーヴィニヨンブランはおススメです。白身魚の塩焼きや天ぷらとの相性はとってもいいと思います。
<3>リースリング
透明感があり品ある酸味のリースリングは冷涼なエリアを好むためシャルドネなどのような万能品種と比べると栽培が難しいと言われます。
リースリングと言えば有名なのがドイツ。ドイツ・モーゼルのリースリングはライトな口当たりでアルコールはさほど高くなく、酸味がしっかり感じることができる特徴です。ミネラルたっぷりのリースリングは酸味の爽快感を感じる事が出来るでしょう。
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